はじめに
Sales Cloudで、商談商品を使用している場合は、商談のみを使っている場合よりも連携する項目が増えるため、通常、システムインテグレーションは複雑で、大きなコストがかかります。
しかし、ツバイソPSAは、Sales Cloudの標準オブジェクトとの連携機能が標準で用意されているため、コストをかけることなくインテグレーションすることが可能です。
Sales CloudとツバイソPSAの連携ポイントは下図の通りです。
【Sales CloudとツバイソPSAの機能関係図】
連携ポイントは6機能(オブジェクト)あり、それを下表にまとめています。
【Sales CloudとツバイソPSAの連携ポイント】
Sales Cloud | ツバイソPSA | 同期のタイミング | 同期の方法 |
取引先 | 取引先関連情報 |
案件化 見積、受注作成 |
案件、見積、受注作成の過程で自動的に作成 |
商談 | 案件 | 案件化 |
案件作成ボタン 見積作成、受注作成の過程で案件未作成の場合は、自動的に作成 |
商談商品 | 商談明細 | 商談商品登録・変更 |
リアルタイム自動同期 |
商品 | 商品・サービス |
ツバイソPSA導入時 商品登録・変更 |
商品リストビューで「商品・サービス(PSA)と同期」を一括チェック |
価格表 |
価格表(PSA) |
ツバイソPSA導入時 価格表登録・変更 |
日次バッチ |
価格表エントリ | 価格表明細 |
ツバイソPSA導入時 価格表エントリ登録・変更 |
日次バッチ |
同期のタイミングと同期の方法を見てわかるように、商談で管理していた状態から、案件化、見積作成、受注作成したいタイミングで、商談からこれらの作成ボタンを押せば、関係するオブジェクトが自動作成、同期される仕組みとなっています。
商品については、重要なマスタですから、担当者が確認して「商品・サービス(PSA)と同期」をチェックすることによりツバイソPSAの「商品・サービス」マスタを同期(作成、更新)します。連携している商品に関連する「価格表」「価格表エントリ」は日次バッチで自動同期(作成、更新)されます。
取引先関連情報、案件の連携方法はこちらをご参考ください。
以下では、商品、価格表、価格表エントリ、商談商品の連携、同期の方法を説明します。
商品
商品のリストビュー(すべて選択)を開きます。
同期したい商品にチェックをつけ、「商品・サービス(PSA)と同期」をチェックして「保存」を押してください。
右上のリロードボタンを押して下図のように「商品・サービス(PSA)」にツバイソPSAの商品・サービスへのリンクが付き、「商品・サービス(PSA)連携結果」に「作成しました」という文言があれば成功です。
任意の商品を開いてみましょう。
以下のように、「商品・サービス(PSA)連携結果」に詳細が記載されます。エラーの場合は、ここにエラー内容が記載されるため、これを参考に修正をしてください。
Sales Cloudの商品の名称変更などを行なった場合は、再度、リストビューで「商品・サービス(PSA)と同期」をチェックして同期してください。
価格表
価格表は日次バッチで深夜に同期されます。
同期の条件は、有効にチェックがついた価格表のうち、「価格表(PSA)」と未連携、または、「同期後更新あり」にチェックがついたものです。
「同期後更新あり」は、「価格表(PSA)」との同期日時以降に価格表を更新した場合に自動でチェックがつき、同期対象となります。
以下は、同期後の「価格表」です。
「価格表(PSA)連携結果」に連携の結果が表示されます。エラーがあった場合もここに記録されます。
「価格表(PSA)同期日時」に同期した日時が記録されます。
「価格表(PSA)」はツバイソPSAの「価格表(PSA)」へのリンクです。同期前はここはブランクです。
「同期後更新あり」は、「価格表(PSA)同期日時」以降に当該価格表が更新されたときにチェックがつきます。チェックがつくことにより次回の同期バッチ処理によりツバイソPSAの「価格表(PSA)」に更新が反映されます。
価格表エントリ
Sales Cloudの価格表エントリは、価格表ごとに商品の価格を設定するためのオブジェクトです。(エンドユーザがこの名称を意識することはあまりないため聞き慣れないかもしれません。商談で商品を追加するためには価格表エントリが必要となります。)
価格表エントリも日次バッチで深夜に同期されます。
同期の条件は、有効にチェックがついた価格表エントリのうち、「価格表明細(PSA)」と未連携、または、「同期後更新あり」にチェックがついたものです。
「同期後更新あり」は、「価格表明細(PSA)」との同期日時以降に価格表エントリを更新した場合に自動でチェックがつき、同期対象となります。
以下は、同期後の「価格表エントリ」です。「価格表エントリ」へのアクセスの仕方は少し難しく、以下の通り、「価格表」を開いて、「関連」タブを開くことで特定の価格表の価格表エントリにアクセスすることができます。
価格表エントリを開いてみましょう。右側の▼ボタンから「表示」を選択してください。「商品名」をクリックすると、「価格表エントリ」ではなく「商品」を開くことになりますので注意してください。
価格表エントリを開くと下記の通りです。左上に「価格表エントリ」と表示されていることを確認してください。「商品」と表示されている場合は、上述の通り間違えて開いています。
「価格表明細(PSA)」はツバイソPSAの「価格表明細(PSA)」へのリンクです。同期前はここはブランクです。
「価格表明細(PSA)同期日時」に同期した日時が記録されます。
「価格表明細(PSA)連携結果」に連携の結果が表示されます。エラーがあった場合もここに記録されます。
「同期後更新あり」は、「価格表明細(PSA)同期日時」以降に当該価格表が更新されたときにチェックがつきます。チェックがつくことにより次回の同期バッチ処理によりツバイソPSAの「価格表明細(PSA)」に更新が反映されます。
商談商品
Sales Cloudの「商品」をツバイソPSAの「商品・サービス」に連携した後は、通常通り商談で「商品の追加」を行うことでツバイソPSAの「商談明細」も自動作成されます。
以下のように、右の関連タブに「商品(正確には商談商品と言います。)」が2つ追加されています。
同時に、明細タブに「商談明細」が2つ追加されています。(リロードが必要な場合があります。)
「商品(商談商品)」を変更したり削除すると「商談明細」も変更、削除されます。
同期の方向は「商品(商談商品)」から「商談明細」です。「商談明細」を追加、変更、削除しても「商品(商談商品)」には反映されないため注意してください。
ツバイソPSAの「商品・サービス」に連携していない「商品」を追加しても「商談明細」は作成されません。この場合は、作成者に対してその旨、Chatter通知されます。
Sales Cloudの取引先、商品、価格表、商談商品とツバイソPSAの取引先関連情報、商品・サービス、価格表(PSA)、商談明細との違い
上記で、Sales Cloudの取引先、商品、価格表、商談商品とツバイソPSAの取引先関連情報、商品・サービス、価格表(PSA)、商談明細を同期する機能について説明しました。
そもそも、これらの似た機能がSales CloudとツバイソPSAで分かれている理由、メリットは何でしょうか?それは以下の通りです。
- Sales Cloud、ツバイソPSAがそれぞれ別に、独立して機能することができる。Sales Cloud、ツバイソPSAそれぞれの目的の違いからカスタマイズを行ったとしても、互いに依存することなく、影響を小さくすることができるメリットがあります。これを疎結合と言います。
- Sales Cloudはリード、商談管理までが目的となりますが、ツバイソPSAは、基幹システム、ERP、債権債務管理、財務会計、税務申告、管理会計が目的となり、管理項目が大きく増えます。(【取引先関連情報】【商品・サービス】【価格表(PSA)】【商談明細】)
取引先も得意先だけでなく、協力会社、仕入先も管理しますし、請求先、支払先、グループ企業なども管理します。商品・サービスも販売用だけでなく、調達用、制作用も管理します。
従って、Sales Cloudと同期した後に情報を追加して使用することとなります。
Sales CloudとツバイソPSAの業務分岐点
ここまでの具体的な連携の理解が進むとSales CloudとツバイソPSAの業務分岐点のパターンが見えてきます。
Sales Cloudをどの業務まで使用するかは以下のパターンが考えられます。自社のSales Cloudの利用度合いに応じて以下の1〜3から選択してください。
【Sales CloudとツバイソPSAの業務分岐パターン】
Sales Cloud | ツバイソPSA | 業務分岐点 | |
1 |
商談 |
案件 見積 受注 |
商談から「案件」を作成する |
2 |
商談 商品 |
案件 見積 受注 |
商談から「見積」(同時に案件)を作成する 商品、価格表、商談商品をツバイソPSAに同期する |
3 |
商談 商品 見積 |
案件 受注 |
商談から「受注」(同時に案件)を作成する 商品、価格表、商談商品をツバイソPSAに同期する |