この度、月次推移表(損益計算書)において、棚卸資産に関する特定の勘定科目について、前月の期末棚卸高(残高)を翌月の期首および期末の表示金額に繰り越して表示できる機能をリリースいたしました。
【リリース日】
- 2026年1月29日
【開発の背景と目的】
従来の月次推移表(損益計算書)は、各月の「純発生額」を表示する仕様でした。しかし、棚卸資産に関する特定の科目においては、前月末の在庫(期末)が当月頭の在庫(期首)に一致するという数値の連続性が重要となります。
本機能により、仕訳データはそのままに、帳票上の表示のみを在庫の期首、期末残高に基づいた値に調整できるため、月次決算における売上原価の把握や在庫推移の視認性が大幅に向上します。
【本機能を利用するメリット】
- 棚卸仕訳の簡略化: 毎月の振替仕訳(期首戻し・期末立て直し)を行わず、当月の在庫増減額のみを仕訳登録している場合でも、推移表上で正確な在庫残高を確認できます。
- 月次粗利の視認性向上: 試算表(BS)を確認することなく、推移表だけで「期首在庫 + 当月仕入 - 期末在庫」の流れを完結して把握できます。
【設定方法】
勘定科目マスタの「繰越元勘定科目」項目に、残高を引き継ぎたい元科目を設定してください。
■ 設定例:「商品期末たな卸高」を翌月の表示に繰り越す場合
| 設定対象の科目 | 繰越元勘定科目 | 貸借区分 | 表示上のロジック |
| 商品期首たな卸高 | 商品期末たな卸高 | 借方 | 当月の発生額に、前月の「商品期末たな卸高」の累計額を加算して表示します。 |
| 商品期末たな卸高 | 商品期末たな卸高 | 貸方 | 当月の発生額に、前月の「商品期末たな卸高」の累計額を加算して表示します。 |
【月次推移表の表示金額の計算イメージ】
上記設定を行い、期首のたな卸高が100円の期で、期首月(1ヶ月目)に1000円、翌月に500円の棚卸資産(仕訳)を登録した場合の表示例です。
| 表示科目 | 期首月(1ヶ月目)※変更なし | 翌月(2ヶ月目) |
| 商品期首たな卸高 | 100円 (期首のたな卸高 100円) | 1100円 (前月までの累計 1100円) |
| 商品期末たな卸高 | 1100円 (当月分 100円 + 期首のたな卸高 100円) | 1600円 (当月分 500円 + 前月までの累計 1100円) |
【備考】
- 本機能は月次推移表における表示上のロジックを制御するものです。実際の仕訳データが自動作成・更新されるわけではありません。
- 各月の正確な棚卸仕訳の入力(実地棚卸等に基づく修正)については、貴社の会計方針に基づき実施してください。