はじめに
【ツバイソPSA承認フロー】の設定方法に関する操作マニュアルです。
ツバイソPSAには、承認ルートを自動化する機能が2種類用意されています。1つは、ツバイソPSAの【部門マスタ】と【社員部門マスタ】で設定した組織構造(部門階層、職責)に従った承認ルートです。もう1つは、【案件】(プロジェクト)に設定した責任者による承認ルートです。
Salesforceの標準承認機能とツバイソPSA固有の承認機能(動的承認者設定機能、自動承認機能、承認後のアクション機能、承認者のリセット機能)、ツバイソロック機能を組み合わせて、柔軟で強力な承認プロセスを構築することができます。
ツバイソPSA承認フローの使用方法
【ツバイソPSA承認フロー】は、各オブジェクトの「承認プロセス」フェーズに表示されます。(「承認プロセス」が複数ある場合もあります。)
「担当者」と「部門」を設定して、「次へ」ボタンを押すと【ツバイソPSA承認フロー】が開始します。
運用イメージについては、チュートリアルの承認プロセスを参照してください。
カスタマイズ方法
ツバイソPSA承認フローは、標準設定のまま使用することもできますが、柔軟にカスタマイズすることもできます。まずは、ツバイソPSA承認フローの全体構造を確認してください。
ツバイソPSAのほとんどオブジェクトにはツバイソPSA承認フロー機能が用意されており、オブジェクト毎に設定を行うことができます。
承認フローに関しては大きく4つのフェーズ:承認プロセス開始前、承認プロセス中、最終承認後、締処理後があります。
承認プロセス中の階層は、ツバイソPSAの標準機能では、以下で説明する「承認モード」が「部門承認」の場合は部門の階層の数、「案件承認」の場合は上限3階層まで設定することが可能です。カスタマイズを行うことも可能です。
承認に関する機能としては、承認プロセス開始前と最終承認後のフェーズは「フロー」で、承認プロセス中フェーズは「承認プロセス」の設定に従って制御されます。
レコードの各項目の編集は、4つのフェーズの違いによって制御される必要がありますが、これは、「Salesforceレコードロック」「ツバイソロック(承認1、2)」「ツバイソロック(締め)」によって行われます。まずは、これらのタイミングと機能を把握してください。
以下それぞれについて説明します。
フロー
フローは、承認プロセスに入る前の制御を行なっています。
承認プロセスに入る条件のチェック、代理申請のオプション選択による制御、複数の承認プロセスがある場合の分岐制御などを行うことができます。
システム管理者がアクセスできるフローに、「(オブジェクト名)承認申請」がテンプレートとして用意されていますので、必要に応じてカスタマイズしてください。
承認プロセス
承認プロセスは、承認プロセス中の制御を行なっています。
下図のように承認プロセスは、「申請時のアクション」「承認ステップ」「最終承認時のアクション」「最終却下時のアクション」「取り消しアクション」の5つのアクションに分けて設定することができます。
ツバイソPSAをインストールすると標準で以下の承認プロセスが設定されますので、必要に応じてカスタマイズしてください。
申請時のアクション
レコードのロック
Salesforceレコードロックにより、レコードの項目全てが編集不可となります。
承認ステータス更新(申請中)
「承認ステータス」を「申請中」に更新します。
承認者の更新
「承認者の更新」をチェックします。「承認者の更新」がチェックされると「ツバイソPSA承認者の更新機能」により、「承認モード」が「部門承認」または「案件承認」に判定、設定されます。「部門承認」の場合は、申請者が所属する部門の責任者が「次の承認者」に自動設定され、「案件承認」の場合は、案件に設定された「責任者1」が「次の承認者」に自動設定されます。「承認モード」は、案件に「責任者1、2、3」のいずれかが設定されている場合に「案件承認」となり、それ以外は「部門承認」が設定されます。全ての設定が終了後、「承認者の更新」のチェックが外れます。
承認ステップ
承認ステップにはテンプレートとしてあらかじめ、STEP1, STEP2, STEP3が設定されています。
承認ステップの追加、削除の方法は以下を参照ください。
各STEPでは、「ステップ条件の指定」と「承認者の選択」を設定することができます。「ステップ条件の指定」は、ステップに入る条件、例えば、金額基準などはここで設定することができます。「承認者の選択」では、上述した「次の承認者」を設定します。
各STEPの「承認時のアクション」として、「承認者の更新」をチェックすることで上述と同様の機能が働きます。これにより次のSTEPの際に「承認者の選択」で新しい「次の承認者」が設定され、自動的に上位部門の承認者へエスカレーションしていきます。
「ツバイソPSA承認者の更新機能」は「承認モード」が「部門承認」の場合、上位部門に責任者が存在する限り「次の責任者」を自動設定しますので、組織の階層よりも多めにSTEPを設定します。
最終承認時のアクション
レコードのロックの解除
Salesforceレコードロックが解除され、全ての項目が編集できるようになります。
ツバイソロック(承認)の更新
ツバイソロック(承認)が行われ、承認対象項目のみ編集できないようになります。
承認後のアクション
「ツバイソPSA承認後のアクション機能」が、申請者に最終承認された旨のChatter通知を行います。
承認者のリセット
「ツバイソPSA承認者のリセット機能」が、「次の承認者」をブランクにします。再申請した場合に適切に「次の承認者」が設定されるようにするための機能です。
承認ステータス更新(承認済)
「承認ステータス」を「承認済」に更新します。
承認日の更新
「承認日」に承認時の日付を設定します。
最終却下時のアクション
レコードのロックの解除
Salesforceレコードロックが解除され、全ての項目が編集できるようになります。
ツバイソアンロック(承認)の更新
ツバイソロック(承認)が解除され、全ての項目が編集できるようになります。
承認者のリセット
「ツバイソPSA承認者のリセット機能」が、「次の承認者」をブランクにします。再申請した場合に適切に「次の承認者」が設定されるようにするための機能です。
承認ステータス更新(却下)
「承認ステータス」を「却下」に更新します。
取り消しアクション
レコードのロックの解除
Salesforceレコードロックが解除され、全ての項目が編集できるようになります。
承認者のリセット
「ツバイソPSA承認者のリセット機能」が、「次の承認者」をブランクにします。再申請した場合に適切に「次の承認者」が設定されるようにするための機能です。
承認ステータス更新(作成中)
「承認ステータス」を「作成中」に更新します。
ロック
承認プロセス中、最終承認後、締処理後ではそれぞれレコードの項目を編集権限があるユーザであっても自由に編集できないようにする必要があるため、その制御を行なっています。
承認プロセス中は、全ての項目を編集できないように「Salesforceレコードロック」が行われます。
最終承認後は、全ての項目ではなく、承認項目のみ編集できないようにツバイソロックが行われます。制作指図、経費精算では2回承認を行いますが、この場合は「ツバイソロック(開始承認)」と「ツバイソロック(完了承認)」などのように、承認内容によってロックする項目を分けて制御しています。
締処理後は、ほとんど全ての項目を編集できないように「ツバイソロック(締め)」が行われます。ほとんど全てと書いているのはシステム制御上必要な項目がオブジェクト毎に個別に存在するためです。