Index
- 1. 導入担当者がTsubaiso Intelligenceとともに進められること
- 2. 導入の局面で使うスキル
- 3. コマンドから使う接続(Salesforce CLI)
- 4. 本番組織とサンドボックスを切り替えて使用するとき
- 5. 場面別の依頼文フレーズ集
- 6. うまくいかないときの確認事項
本書は、トライアル環境で検証する方、PoCで検証する方、本番導入のセットアップと導入を進める方(本書ではまとめて「導入担当者」)向けのガイドです。
はじめに「Tsubaiso Intelligence利用ガイド(全利用者共通)」をお読みください。 前提・接続の手順・安全のしくみ・到達確認・スキルの呼び出し方・日常の依頼のしかた・更新の反映方法・お問い合わせは、すべて共通編にあります。本書は共通編からの差分だけを収めています。
1. 導入担当者がTsubaiso Intelligenceとともに進められること
共通編§1の4つ(調べる・登録する・意味を調べる・画面の場所を知る)に加えて、導入の工程自体をTIとともに進められます。
| 場面 | TIでできること |
| 業務設計【先行提供】 | 現行業務の棚卸しを整理し、標準の業務プロセスへの当てはめ案を作成します |
| 設定 | 設定する内容をAIが提示し、貴社の承認のうえで反映します |
| データ投入・移行 | 移行データの整形・投入・投入結果の突合を行います |
| 検証・集計 | 投入したデータを多軸で集計し、期待どおりの結果になるかを確認します |
| 工程の段取り【先行提供】 | 導入計画の立案とタスク分解、次工程の段取りを組み立てます |
【先行提供】の付いた機能は、正式提供に先立ってお使いいただけます(共通編§6-1)。
2. 導入の局面で使うスキル
共通編§6の日常のスキルと、スキルの名前を直接指定する方法(共通編§6-3)に加えて、導入担当者は次のスキルを使います。
2-1. 導入を進めるスキル
| スキル名 | 対象 | 何を依頼できるか |
ti-rollout(ご自身の接続) |
接続の用意 | コネクタ一覧からの接続、接続できないときの原因の切り分け、Salesforce CLIの接続設定(§3) |
ti-rollout(組織の環境構築) |
環境のセットアップ。貴社のSalesforceの管理者・AI環境の管理者の作業です | MCPサーバーの有効化とコネクタの登録(設定画面で行います)、接続用アプリケーションの作成、スキルの配布(コマンドを実行できるAI環境で実行します) |
ti-poc |
トライアルで価値を確認する | 業務プロセスの可視化、サンプルデータでの多軸集計のデモ、少量の自社マスタや注文書・請求書の取り込み体験、デモ用サンプルデータの準備 |
ti-onboarding【先行提供】 |
導入プロジェクトの工程進行 | 導入計画の立案・タスク分解、Fit&Gap・重要マスタ設計の工程進行、7工程(計画・管理/設計/制作/構築・設定/データ移行/教育/運用テスト)の現在地と次の段取り、サンドボックスでの検証から本番稼働まで、業務領域ごとの部分導入、稼働後に新しい業務や商品が加わったときの検討 |
ti-lifecycle |
個別要件の実装形態の判断 | 宣言的な設定(フロー・入力規則・数式・承認)/Apex/外部スクリプト/製品機能化のどれで実装するかの判断、開発フェーズで作った実装を運用フェーズへ移行してよいかの判断 |
2-2. データ移行・投入のスキル
ti-data-load が、一括投入・移行を担当します。別組織からの移行(本番導入・サンドボックス間・再投入)、既存データの一括追加・一括更新、CSVによる一括登録、期首残高の移行、デモ・テスト用データの生成【先行提供】、投入前の前提セットアップ、よくあるインポートエラーの対処を依頼できます。
マスタからトランザクションの順に投入し、自動で作成される会計計上のレコード(売上・請求・入金予定・支払予定・支払・仕入経費)は投入しない、といった整合を保つ投入手順がスキルに組み込まれています。
2-3. 設定・カスタマイズのスキル
| スキル名 | 対象 | 何を依頼できるか |
ti-metadata |
カスタマイズの設定 | カスタム項目・権限セット・入力規則・承認プロセス・画面構成・レポートタイプ・リストビュー・翻訳などの差分での設定。着手前の競合・リスク診断、カスタマイズ設計書の出力。共有ルール(レコードの可視範囲)は影響が組織全体に及ぶため、導入のセットアップに限って扱い、可視範囲がどう変わるかを提示して承認を得てから反映します |
ti-spec-view【先行提供】 |
自社のカスタマイズの可視化 | 貴社が加えたカスタムオブジェクト・項目・入力規則・フローの一覧化、標準との差分、各カスタマイズの業務的な意味の記述と訂正(引き継ぎ・棚卸しにも) |
ti-report【先行提供】 |
帳票のカスタマイズ | 見積・請求・注文・納品・検収などの帳票テンプレートの作成・調整、項目の追加、押印・DRAFTの分岐、出力ボタンの配置 |
ti-local-automation |
会話から使う接続では実行できない操作 | 大容量・バイナリのファイルの授受、大量の一括処理、独自APIの呼び出しを、本人の権限の範囲でローカルのスクリプトから行う(1件ずつのファイル添付と公開リンクの発行は、会話から使う接続でも行えます) |
2-4. コマンドを実行できるAI環境が必要な作業
ここでいう「コマンドを実行できるAI環境」は、お使いのAIがご自身の端末でコマンドを実行できるAI環境(Claude Cowork、エージェント型のエディタなど)です。ご不明なときは、AIに「あなたは私の端末でコマンドを実行できますか」とお尋ねください。
次の作業は、この環境とコマンドから使う接続(§3)をご用意いただくと、完了まで実行できます。
-
ti-data-load(一括投入・移行) -
ti-pocのうちデモ用サンプルデータの投入(どのシナリオを何件どの順で用意するかの組み立ては、会話だけのAI環境でも行えます) -
ti-metadata(設定の反映) -
ti-report(帳票の反映。テンプレートの設計は会話だけのAI環境でも行えます) -
ti-local-automation(会話から使う接続では実行できない操作)
会話だけのAI環境でも、何をどの順で行うかの案内はお使いいただけます。
3. コマンドから使う接続(Salesforce CLI)
共通編§4で接続するツバイソPSAのコネクタは、会話のなかで業務データを参照・集計し、1件から数件の登録・更新や、画面の操作と同じ単位の処理を行う経路です。データ移行や設定の一括配備のように、会話での処理に適さない量をまとめて処理する場合は、これに加えてコマンドから使う接続(Salesforce CLI)を使います。「TIセットアップ手順(システム管理者向け)」の作業6にあたる接続で、ご自身の端末で用意していただきます。
この接続は、ご自身のAIが端末でコマンドを実行できる環境(§2-4)でお使いいただけます。 ご自身の端末にSalesforce CLIを用意し、そのSalesforce CLIからAIが接続します。
この接続でできること
- データ移行(別の環境からの一括移行、期首残高の投入、大量データの点検)
- 設定の一括配備(項目の追加、権限セットの整備、帳票やレポートの調整)
- 会話から使う接続では扱えない規模・形式の操作(大容量・バイナリのファイルの授受など。1件ずつのファイル添付と公開リンクの発行は、会話から使う接続でも行えます)
3-1. 準備の手順
この接続のために、ご自身がSalesforceで作成する設定・アプリケーションはありません。 Salesforce CLIには接続用のアプリケーションが組み込まれていますので、ご自身がブラウザでログインすれば接続できます。貴社のSalesforceの管理者へは、次の3点をご確認ください。
-
対象の組織のURL(
https://{組織}.my.salesforce.com)。サンドボックスと本番組織の両方をお使いの場合は、どちらのURLかもあわせてご確認ください - 権限の割り当て。接続する方全員に「API の有効化」の権限(システム管理者向け手順の作業5-2)、カスタマイズを担当される方にはあわせて「ツバイソPSA カスタマイズ(宣言的)」(この権限セットに「API の有効化」が含まれる版では、この権限セットの割り当てだけで十分です)が割り当てられているか
- この接続を使える方を制限しているか。制限している場合は、ご自身が許可の対象に入っているか
Salesforce CLIが未導入の場合は、導入からAIが案内します。次のように伝えてください。
Salesforce CLIでツバイソPSAへ接続したいので、案内してください。
対象の組織のURLは次のとおりです。
接続先のURL:
AIが導入から初回の接続まで進めます。 ご自身の操作は、開いたブラウザでSalesforceにログインして「許可」ボタンをクリックする操作だけです。2回目以降はブラウザが開かず、そのままお使いいただけます。
3-2. 会話から使う接続との違い
| 会話から使う接続(共通編§4) | コマンドから使う接続(本節) | |
| 扱う量 | 参照・集計はまとめて、登録・更新は1件から数件ずつ | 参照も登録・更新もまとめて |
| 削除 | 本人の権限の範囲で削除できます(共通編§2。ただし参照用・更新用に分けた構成の組織では行えません) | 本人の権限の範囲で削除できます |
| 対応範囲 | 業務データの参照・集計・登録・更新と、画面の操作と同じ単位の処理 | 業務データに加えて、設定の反映まで(反映の前にAIが内容を提示します) |
どちらの経路でも、ご自身の権限の範囲で削除が行えます。 ツバイソPSAは無効化による論理削除を基本とする設計で、一般の利用者向けの権限セット・権限セットグループには削除権限を含めていませんが、導入を担当される方には、削除権限が割り当てられている場合があります(権限セットのほか、貴社がプロファイルで付与している場合を含みます。共通編§2)。ご自身の権限は貴社のSalesforceの管理者にご確認いただけます。貴社が参照用・更新用に分けた構成でお使いの場合は、会話から使う接続では削除を行えません(共通編§2)。
削除と設定の反映が行えるため、反映先が本番組織かサンドボックスかを毎回ご確認ください。 依頼の前に「いまどの組織につながっていますか」と尋ねる進め方をおすすめします。
設定を貴社の環境へ反映する前にも、AIが内容を提示して承認を求めます(ti-metadata・ti-data-load の反映前の確認手順)。
4. 本番組織とサンドボックスを切り替えて使用するとき
サンドボックスと本番組織を並行してお使いの組織では、ツバイソPSAのコネクタが組織ごとに1つずつ登録されます(共通編§3。参照用・更新用に分けた構成の組織では、用途ごとにも分かれます)。
- ナレッジ・アトラスは、接続先がサンドボックスであっても本番組織のアカウントで本人確認を行います(共通編§3・§4)。検証の段階から、本番組織へログインできることが必要です
- 到達確認(共通編§5)の確認5は、サンドボックスでは新しいレコードを作成して確認できます。本番組織では、差し支えのない既存のレコードを更新したあと元の値へ戻して確認してください。削除の権限をお持ちであれば、確認のために作ったレコードは、会話から使う接続でも明示的にご指示になれば削除できます(参照用・更新用に分けた構成の組織では、コマンドから使う接続(§3)からのみ削除できます。管理者からテスト用のレコードの指定がある組織は、共通編§5のとおりそのレコードで行ってください)
サンドボックスでの確認に使う依頼文は次のとおりです。
接続の確認をします。「TIテスト_(今日の日付)」という名前で取引先を1件作成してください。
続けて、その取引先の「説明」項目に今日の日付を入れてください。
作成と更新のそれぞれで、実行前に内容を示してください。
5. 場面別の依頼文フレーズ集
TIを使い始める準備(5-1)から、そのあとは導入の進み方に沿って並べています。そのまま入力してお使いください。 期待した結果が得られないときは、まず依頼文の冒頭で「ツバイソインテリジェンスのスキルを使って、」と伝え、それでも結果が変わらないときだけスキルの名前を指定してください(共通編§6-3)。日常の依頼文の例は共通編§7にあります。
手順書・シート・CSV・旧システムの集計表など、AIに参照させる資料は、依頼文と同じメッセージに添付してください。 添付していただくと、AIが中身を読んだうえで次の手順を組み立てます。
5-1. TIを使い始める準備
| 目的 | 依頼文の例 | スキル |
| 接続やセットアップを進める | 「Tsubaiso Intelligenceを導入したい」 | ti-rollout |
| セットアップ手順書に沿って進める(手順書と貴社固有情報シートをお持ちのご担当の方) | 「手順書とシートを渡します。作業5を始めます」 | ti-rollout |
| デモ用のサンプルデータを用意する | 「製造業向けのサンプルデータを用意して、見積から入金までの流れを1件通してください」 | ti-poc |
5-2. 要件定義・Fit&Gap
| 目的 | 依頼文の例 | スキル |
| 導入計画を立てる【先行提供】 | 「要件定義フェーズで決めるべきことを整理して、順番を提案してください」 | ti-onboarding |
| 現行業務を標準に当てはめる【先行提供】 | 「当社の受注から請求までの現行業務を説明します。ツバイソPSAの標準プロセスへの当てはめ案を作ってください」 | ti-onboarding |
| 個別要件の実装方法を決める | 「受注時に与信限度額を超えたら警告を出したいです。設定で実現できるか、開発が要るかを判断してください」 | ti-lifecycle |
5-3. 帳票
| 目的 | 依頼文の例 | スキル |
| 帳票の様式を整える【先行提供】 | 「請求書の様式を自社のレイアウトに合わせたいです」 | ti-report |
5-4. マスタ設計・設定
| 目的 | 依頼文の例 | スキル |
| 重要マスタを設計する【先行提供】 | 「部門・勘定科目・品目の設計を、当社の組織図と商品一覧をもとに進めてください」 | ti-onboarding |
| 項目や権限を追加する | 「案件に自社用の管理項目を追加したいので、手順を案内してください」 | ti-metadata |
| 入力規則や承認プロセスを設定する | 「見積の値引率が20%を超えたら承認を必須にする設定を作ってください。反映前に内容を見せてください」 | ti-metadata |
5-5. データ移行
| 目的 | 依頼文の例 | スキル |
| 移行の段取りを決める | 「旧システムから移す対象と順序を整理してください。マスタとトランザクションの依存関係も示してください」 | ti-data-load |
| マスタを一括で取り込む | 「このCSVの取引先マスタを一括で取り込みたいので、手順を案内してください」 | ti-data-load |
| 期首残高を移す | 「2026年4月1日時点の債権債務の期首残高を移行したいです」 | ti-data-load |
| 投入結果を確認する | 「先ほど投入した受注100件を、元のCSVと突合してください」 | ti-data-load |
| インポートエラーを解消する | 「このエラーメッセージが出ました。原因と直し方を教えてください」 | ti-data-load |
5-6. 検証・集計
| 目的 | 依頼文の例 | スキル |
| 多軸で検証する | 「投入した売上を、部門×品目×月で集計して、旧システムの数字と比べてください」 | ti-reference |
| 自社のカスタマイズを棚卸しする【先行提供】 | 「案件と受注に追加されているカスタム項目を一覧にして、それぞれの業務上の意味を説明してください」 | ti-spec-view |
依頼文に含める情報は共通編§7のとおりですが、導入の局面では「どの組織(本番組織かサンドボックスか)か」を加えてください。 カスタマイズの棚卸しは、対象のオブジェクトを挙げて依頼すると、その範囲を漏れなく確認できます。
6. うまくいかないときの確認事項
共通編§9の表に加えて、導入担当者向けの確認事項は次の3つです。お問い合わせの進め方も共通編§10のとおりです。
| 発生している状況 | 確認していただきたいこと |
| 一括投入や設定の反映が、手順の案内だけで終わり実行されない | コマンドを実行できるAI環境か(§2-4)。コマンドから使う接続(§3)が済んでいるか。接続先が意図した組織になっているか |
| Salesforce CLIの接続や、設定の反映が権限エラーで失敗する | §3-1の2と3を、貴社のSalesforceの管理者へご確認ください |
| 反映先に意図しない組織が表示される | 依頼の前に接続先を確認する(§4)。ti-data-load・ti-metadata は反映の前に内容と反映先を提示しますので、その時点でご確認ください |