はじめに
次に、在庫から商品を販売(納品)し、在庫が減少する流れを見ていきましょう。
案件から見積の作成
顧客からの引き合いに基づき、見積を作成します。
今回は「案件」レコードから「見積」レコードの作成を行います。
案件を作成する
まずは、見積を管理する案件を作成しましょう。
アプリケーションランチャーで、「業務メニュー」を開き、「案件」を選択してください。
「案件」オブジェクトを開いたら、画面右上の「新規」ボタンを押します。
案件の新規登録画面が開いたら、以下の項目を設定し、「保存」ボタンを押します。
- 案件名:(例:「ユニットバス」)
- 得意先:商品を販売する得意先を選択(例:「CUSTOMER2株式会社」)
保存処理が完了すると、新しく作成された「案件」レコードの画面が開きます。
見積を作成する
新しい「案件」レコードが開いたら、フェーズを「見積プロセス」に変更します。
「ステップ」タブの中の「見積」タブを開き、「次へ」ボタンを押してください。
表示された以下の項目を入力したら、「見積を作成」ボタンを押します。
- 件名:必要に応じて編集(例:「ユニットバス」)
- 納入期限:納入期限を設定(例:「202X/XX/XX」)
- 担当者:見積業務の担当者を選択(例:「佐藤藤吉」)
見積の作成処理が完了したら、「次へ」ボタンを押して、作成されたレコードに移動しましょう。
見積の情報を登録する
新しい「見積」レコードが作成できたので、さっそく必要な情報を登録していきましょう。
フェーズを「見積準備中」に変更したら、「見積情報」タブで、得意先などが設定されていることを確認してください。
続いて、「明細」タブを開き、見積の明細を登録します。
「追加」ボタンから明細エディタ画面を開き、以下の項目を入力したら「保存」ボタンを押します。
- 商品・サービス:最初の記事で準備した商品・サービスを選択(例:「ユニットバス JS-1014B1」)
- 数量:数量を入力(例:5)
見積から受注の作成
受注を作成する
見積内容が確定したら、通常は、承認プロセスへ進みますが、今回は、承認作業をスキップし、そのまま「受注」レコードの作成を行います。
フェーズを「受注プロセス」に変更したら、「受注プロセス」タブで「次へ」ボタンを押します。
表示された項目の内容を確認したら、「受注を作成」ボタンを押します。
受注の作成処理が完了したら、「次へ」ボタンを押して、作成されたレコードに移動しましょう。
受注から納品の作成
受注を確認する
「発注」レコードの「詳細」タブ、「明細」タブで、得意先などの受注業務で必要な情報が正しく設定されていることを確認しましょう。
納品を作成する
今回も承認プロセスなどその他の受注業務はスキップして、「納品」レコードの作成に進みます。
フェーズを「案件業務中」に変更し、「ステップ」タブを開いてください。
これまでと同様に「次へ」ボタンを押し、表示された項目の内容を確認したら、「納品を作成」ボタンを押します。
納品の作成処理が完了したら、「次へ」ボタンを押して、作成されたレコードに移動しましょう。
納品と在庫の払い出し
ここでは、在庫引当後、倉庫担当者が出庫作業を行い、システムに反映するまでの流れを説明します。
納品レコードを確認する
「受注」レコードの内容が転記されて「納品」レコードが作成されます。
「受注」レコードと同じように、「詳細」タブや「明細」タブで、作成された「納品」レコードの内容を確認してください。この時点では、まだ在庫は物理的に動いていません。
納品明細の在庫情報を入力し、在庫の引当を行う
「納品」レコードの「明細」タブを開き、表示された各納品明細をクリックします。
明細エディタ画面で、以下の項目を入力し、「保存」ボタンを押します。
- 倉庫:出庫元の倉庫を選択(例:「本社倉庫」)
- 棚:出庫元の棚を選択(例:「A棚2段3列」)
- 引当実行:チェック(この操作により、論理的な在庫の引当処理が実行されます。)
在庫の引当処理が完了したので、商品の在庫情報を確認してみましょう。
画面上部のナビゲーションバーから「品目在庫情報」タブを選択し、引当処理を行った商品の「品目在庫情報」レコードを開きます。
「引当在庫数」が「5」となっており、「利用可能数」が「15」に減少していることが確認できます。
この段階で、システム上は在庫が確保され、倉庫担当者への「出庫指示」の準備が整った状態となります。
出庫指示リストの確認とピッキング作業(倉庫担当者の業務)
アプリケーションランチャーで「納品明細」を検索し、「納品明細」のリストビューから「出庫待ちリスト」を選択します。
このリストには、当日または特定の期間に出庫すべき納品明細(商品名、品番、納品予定日、数量、倉庫、棚番など)が一覧で表示されています。
倉庫担当者は、この出庫待ちリストに基づいて、指定された倉庫・棚から、実際に該当する商品を支持された数量をピッキング(集品)します。
ピッキング作業が完了し、出庫後、倉庫担当者はシステム上で実際に出庫したことを記録します。
「出庫待ちリスト」から該当の「納品明細」レコードを開き、「在庫管理情報」セクションの「出庫実行」項目にチェックを入れ、「保存」します。
保存処理が完了すると、「入出庫実行済」にチェックが入ります。
在庫状況の確認
最後に、在庫が正しく減少したかを確認しましょう。
商品・サービスレコードで在庫状況を確認する
「納品明細」レコードの「商品情報」セクションに「納品・サービス」レコードへのリンクが表示されています。
表示されている商品・サービス名(例:「ユニットバス JS-1014B1」)をクリックしてレコードを開いてください。
「関連」タブから、「倉庫別在庫明細」や「棚別在庫明細」の関連リストを確認しましょう。
前回の記事で、在庫計上を行った時の「手持在庫数」は「20」でしたが、先ほどの出庫処理で5個の商品を払い出ししたので、現在の「手持在庫数」には「15」と表示されていれば、商品在庫が正しく減少されています。
受払履歴を確認する
商品の受払履歴を確認することで、入庫処理が正しく行われたことを確認できます。
同じ「関連」タブで、「受払ソース」や「受払履歴」の関連リストを確認しましょう。
「受払区分」が「払」、「受払数量」が「5」、「倉庫」が「本社倉庫」といったこれまでの作業履歴が確認できます。引当にチェックがある明細は、引当に関する受払いを意味しています。
これが、ツバイソIMAで商品を販売(納品)し、在庫が減少するまでの基本的な流れとなります。