はじめに
ツバイソPSAでは、salesforceの標準機能であるダッシュボードを使うことができます。ユーザーの立場ごとに見たい情報は異なりますので、ユーザーにあったダッシュボードを用意することができます。
ここでは、マネジメントのためのダッシュボードの使い方を見ていきましょう。
PDCAとダッシュボード
ホームを開いてください。ダッシュボードが表示されます。
ツバイソPSAのダッシュボードの一番の特徴は、未来の損益が月次で見通せることです。しかも、この数字は、エクセル上で特定の人が見積もった数字ではなく、全社員の日々の活動の結果が予測値として自動集計されたものです。
この意味はとても重要です。マネジメントの基本はPDCAです。目標を定量的なKPIとして設定し、活動した結果を測定し、目標達成のために修正して活動を行いますが、全社員の日々の活動の結果が予測値として自動集計されるということは、まさにPDCAを行えるということです。
さらに重要なことは、KPIの測定にコストがかからないということです。PDCAの理想と現実のギャップはKPIの測定コストにあるからです。
具体的に見た方が理解しやすいので、一緒に見ていきましょう。
現場活動へドリルダウン
ダッシュボードの「レポートの表示(部門(会計)別案件別月次損益予定実績)」をクリックしてみてください。元になっているレポート「部門(会計)別案件別月次損益予定実績」を開くことができます。
このレポートでは、部門別、案件別で、月次の売上、原価、損益の実績値と予測値を見ることができます。横にスクロールすると実績値と予測値の期間の合計が表示されますので、一定期間の案件別の売上、原価、損益を見ることができます。特定の月を縦にスクロールすれば、その月の部門別、全社の売上、原価、損益を見ることができます。そして右下には、特定期間の部門別、全社の売上、原価、損益を見ることができます。
特定の月をクリックしてみてください。下にこの月の売上、原価、損益を構成する「管理会計」レコードが表示されます。この例では4つのレコードから構成されていることがわかります。
その中の一つをクリックしてみましょう。
先程のレポートに表示されていた原価は、「制作原価(制作指図)¥3,626,950」だったということがわかります。「管理会計」レコードを下にスクロールしてみましょう。
「制作指図」にレコードIDが設定されています。この「管理会計」レコードは、この「制作指図」レコードから作成されたことがわかります。
クリックしてみましょう。
「制作指図」レコードが開きますので、「詳細」タブをクリックして、下の方にスクロールしてみましょう。
「制作原価(引渡し済)¥3,626,950」があります。これが先程の「管理会計」レコードに転記されています。これは日次のバッチ処理で行われ、毎日のスナップショットが保存されますので、日次の変化を分析することもできます。
次に、「制作指図」の「関連」タブを開いてください。
ここに調達、配員、制作間接費、経費精算など「制作原価(引渡し済)¥3,626,950」を構成するレコード、すなわち、日々の活動があります。これらを一つ一つ辿っていけば、日々の全社員の活動に遡ることができるのです。
これは、別の見方をすると、全社員の日々の活動の結果が、マネジメントが見るKPIとして自動的にリアルタイムに集約され報告されているということになります。活動とKPIがダイレクトにつながることで、社員にとっても適切な評価がされ、業績評価制度がうまく機能することになります。
自社用の管理会計カスタマイズのすすめ
上図のドリルダウンは理解しやすいように実績データへドリルダウンしましたが、予測値も同様にドリルダウンすることができます。売上の予測値はツバイソPSAで業務を行う上で登録する、案件見込み額、見積提出金額、受注金額、期間契約による将来の収益(ライセンス、サブスクリプション、保守など)をもとに会計計上予定月で集計します。原価の予測値は、制作原価予算、調達予算、期間契約による将来の費用などから会計計上予定月で集計します。
詳しくは【管理会計】の使い方をご覧ください。標準機能を理解したら、自社用に管理会計の数字を作る条件をカスタマイズしてみてください。
その他のダッシュボードについて
上のダッシュボードをもう一度見てください。
一例ですが、上記で説明した部門別、月次の売上、原価、損益の実績値、予測値のほか、以下の情報を表示しています。
管理会計
事業別の月次の売上、原価、損益の実績値、予測値
上記では部門別でしたが、事業別を表示しています。その他、顧客別、エリア別なども可能です。
コホート分析
初回契約月で得意先をグルーピングし、それ以降のグループごとに自社にどれほどの利益をもたらしてくれたかを表しています。
営業管理
部門別月次の案件化金額、見積提出金額、受注金額
目標の売上高を得るために必要な受注金額、そのために必要な見積金額、そのために必要な案件化金額というようにブレークダウンしたKPI管理をしています。社員別も表示可能です。
部門別社員別の案件化金額、見積提出金額、受注金額
一定期間の部門別社員別の各KPIです。上記が月次推移だったのに対し、一定期間の集計を表しています。
案件化金額と案件化数別の社員分布
案件見込額と件数の社員別分布を見ることができます。
見積提出金額と見積数別の社員分布
見積提出額と件数の社員別分布を見ることができます。
受注金額と受注数別の社員分布
受注金額と件数の社員別分布を見ることができます。
契約手続き種類別の月次契約金額
新規、追加、更新、解約といった契約手続き種類別の月次受注金額を見ることができます。
部門別契約手続き種類別の契約金額
部門別、社員別の契約手続き種類別の集計金額を見ることができます。
契約手続き種類別の金額と数量の分布
契約手続き種類別に、金額と数量の分布を見ることができます。
サブスクリプションKPI
MRR月次実績
MRR(Monthly Recurring Revenue)、すなわち、経常収益の月次実績推移を見ることができます。
MRR月次予測
MRRの将来の月次予測値を見ることができます。
ARPA月次予定実績
ARPA(Average Revenue Per Account)、すなわち、MRRを顧客数で除した顧客あたりの平均の経常収益の月次推移の実績と予測値を見ることができます。
商品・サービス分析
商品・サービス区分別月次売上高
商品・サービス区分別に月次の売上推移を見ることができます。
商品・サービス区分別売上割合
商品・サービス区分別の売上構成割合を見ることができます。
数量と単価別の商品・サービス分布
商品・サービス別に単価と数量の分布を見ることができます。
ヒューマンリソース
案件別の月次要求リソース、人件費予算
今後のヒューマンリソースの需要を見ることができます。社員別で表示することも可能です。
与信管理
過去1年の売上構成割合
取引先別のリスク管理の一つとして、売上構成割合を見ることができます。売上構成割合の高い取引先を重点管理します。
債権債務残高(純額)構成割合
取引先別のリスク管理の一つとして、債権債務残高(純額)の構成割合を見ることができます。債権債務残高(純額)構成割合の高い取引先を重点管理します。また、特定の取引先に偏らないように支払条件を検討します。
取引先別平均回収サイト
平均回収サイト(月数)が大きい会社は債権滞留している可能性が高いため重点管理します。
与信残高と与信限度額の分布
与信残高がゼロに近い先についてはリスクが高まっているため重点管理します。中でも与信限度額が大きい先がリスクが高くなっています。
売上高と与信限度消化割合の分布
売上高が大きく、与信限度消化割合が高い取引先はリスクが高いため重点管理します。
債務残高(純額)と平均回収サイトの分布
債務残高(純額)が大きく、平均回収サイトの長い取引先はリスクが高いため重点管理します。