はじめに
パタゴニア株式会社は、不動産業界に特化したデジタルマーケティングの会社です。
自社ホームページからの問い合わせ、名刺交換などによって集めた見込み客をデータベースで全社一元管理し、定期的な情報提供やセミナー案内などを行っています。これらの見込み客の一部が商談化し、さらに案件化(見積提出)、受注しています。
見込み客時の情報管理と継続顧客となった後の詳細情報管理のメリハリをつけることで、スピード感と品質維持した手厚いサービスを効率的に提供しています。
一方、パタゴニア株式会社は上場企業のグループ会社であり、取引先の取引承認、反社チェック、与信管理、取引期間、支払条件の管理なども行っています。これは顧客だけでなく、仕入先、協力会社に対しても同様に行っています。
取引先管理の方法
パタゴニア株式会社の例の通り、フェーズによって取引先の管理方法を変えることが重要です。例えば、見込み客の名刺情報やWEBからの問い合わせ情報をデータベースに登録するためだけに、都度承認を取らなければならないのでは業務に支障をきたしますし、逆に、誰でも取引先マスタを登録、修正できる状態で受注や発注を行えるのでは、ミスや不正を防ぐことができません。
ツバイソPSAにおいては、以下の管理方法を推奨しています。
すなわち、マーケティング・インサイドセールスフェーズでは、「リード」(見込み客)として管理し、商談フェーズでは「取引先」と「取引先責任者」として管理し、取引開始後(案件化、売上プロセス、調達プロセス)は取引先に加えて「取引先関連情報」で管理します。このように同じ取引先でも、フェーズによって管理を分けることにより、使い勝手が良くなるのです。
マーケティング・インサイドセールス、商談フェーズについてはSales Cloudで管理し、案件フェーズからツバイソPSAと連携、一元管理することが可能です。
各オブジェクトごとの特徴は以下の通りです。
特徴 | リード | 取引先 | 取引先関連情報 | 取引先責任者 |
使用するプロセス |
マーケティング インサイドセールス |
商談以降 | 取引開始以降 | 商談以降 |
作成のトリガ例 (企業ごとに定義します) |
名刺入手 問い合わせ |
アポイントによる商談作成 |
見積依頼による案件、見積作成 | 商談作成 |
個人/組織 | 個人 | 組織(会社単位、部署単位) |
・組織 ・取引先の拡張情報 ・得意先、請求先、仕入先、支払先、納品先の区分管理 |
・個人 ・取引先に紐づく |
管理情報 | 名刺情報+その他 | 組織の基本情報 |
取引承認、取引有効期間、反社チェック、与信、支払条件など取引先組織の基幹情報 |
名刺情報+その他 |
管掌部門 |
マーケティング部門 営業部門 |
全社 | 管理部門 |
全社 |
IT全般統制 | 対象外 |
対象外(基幹情報は取引先関連情報で管理) |
対象 | 対象外 |
リード、取引先、取引先関連情報、取引先責任者の運用について具体的に見ていきましょう。
まずは、リード、商談の運用方法を確認しましょう。
Sales Cloudによるリード、商談管理を行わない場合は、取引先の作成に移動してください。